講演会 森と人の持続可能な付き合い方 島﨑洋路 先生

7月22日(土) 14時〜16時
いなべ市 市民活動センターにおいて
元信州大学演習林教授 島﨑洋路先生による
特別講演が開催されました。

冒頭、山造り研究所からここ17年間の間に全国で起きた大きな山林崩壊や土砂災害の画像データをもとに、崩壊の抑止には山の手入れが重要な要素であることを提言しました。
本題に入って、島﨑先生からは戦後これまでに造林した針葉樹人工林がいかに育ってきているか。
それらの木と、これからどの様に付き合ってゆくのか。
長年の演習林や山林現場で培った実践的研究結果から施業方法の参考例を解説していただき
いなべに居られる山主さんにあてて、今後の山づくりや手入れの手法を紹介していただきました。
・手入れの遅れた山林には『列状間伐法』
・その後の間伐には『SR20を理想とする保残木マーク法』

そうして、山主さん各自が技術的な引き出しを増やす事で、いろいろな山林の状況に応じた手入れの方法が備わってくるということでした。
 また、林野庁によると我が国の森林の公益的機能の現時点における価値を試算すると、新たに水質の浄化や二酸化炭素吸収などに対する評価を加えることなどにより、総額で概ね75兆円となりました。(平成12年林野庁 参照)
http://www.rinya.maff.go.jp/puresu/9gatu/kinou.html

 こうして毎年生まれている森林の価値予算を山の現場に投入し、真摯な山守りを20〜30万人以上、産み出すように国の仕組みを変えていく必要があり、山仕事をしている山守りには、より現実的な機動性の高い小型機材の支援が求められていることや、これから山仕事を始めようとする人達への支援策として、安全装備類(ヘルメット、保護パンツ、安全靴)の貸与からはじめて、実績が伴った暁には支給する位の太っ腹な姿勢が今求められていると意見を述べられました。

今回の講演会には、山林問題に関心の高い参加者が山主さんを含めて、二十名以上集まり、これからのいなべの山を考えました。

参加した皆さん
ありがとうございました。m(_ _)m

山造り研究所

きこりの山づくりと山守り林業     山川里海ゆいネット

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